目の周りのブツブツは稗粒腫?白い・かゆい原因や治療&予防方法
目の周りにできる、腫れたように盛り上がる白いブツブツは、稗粒腫かもしれません。稗粒腫は良性の腫瘍のため放置しても大きな問題はありませんが、除去もできます。目の周りのブツブツが赤い、かゆい、痛い方は、稗粒腫以外の症状が現れている可能性があるでしょう。
この記事では、目の周りのブツブツの原因や治療方法など紹介します。
目の周りのブツブツが白いなら
「稗粒腫」かも!
稗粒腫とは、髪の毛や爪の素になるケラチンより生成された角質が毛穴に詰まり、1~2ミリの白いブツブツが出る症状のことです。患部は白色から黄色が多く、しこりのような硬さがあり、腫れたように盛り上がる特徴があります。
稗粒腫ができる原因は以下の通りです。
- ケガ、手術、火傷など
- 水ぶくれができやすい体質
- 生まれつき
肌にできた傷が治った後に目立ちやすいだけでなく、水ぼうそうの跡にできるケースがあるため、水ぶくれができやすい方は症状が出やすいと言えます。また、生まれつき稗粒腫がある方が成長の過程でそのまま残り、大人になってから気になる場合もあるでしょう。
原因は不明ですが、自然に稗粒腫ができることもあるようです。稗粒腫は良性の腫瘍のため放っておいても問題ありませんが、セルフケアでの自然治癒は期待できません。見た目が気になる方はクリニックへの受診がおすすめです。
【稗粒腫以外】
目の周りのブツブツの原因と種類
目の周りのブツブツは稗粒腫の可能性が高いですが、それ以外の病気の可能性はあります。
ブツブツの原因と種類をまとめたので、気になる症状がある方は参考にしてください。
汗管腫 | 汗腺の1つエクリン汗器官の増殖が原因 1~3ミリほどのブツブツができる 色は褐色、黄色、肌色が多い 目の周り以外にも、下まぶた、おでこ、頬、胸、腹、外陰部、脇の下などにできる場合がある |
エクリン汗嚢腫 | エクリン汗腺の管が閉塞し、拡張した結果、嚢胞が形成される 1ミリ~1センチほどの半円状の青色や透明の嚢胞ができる 痛みはない 暑い季節に好発し、涼しくなると消える傾向がある |
眼瞼黄色腫 | 真皮内に脂質を取り込んだ細胞が浸潤するとできる 3ミリ~数センチほどの黄色い扁平な隆起が現れる 良性の腫瘍 かゆい、痛いなどの症状はない |
脂漏性角化症 | 加齢による肌の老化が原因で生じる 老人性イボ、老人性疣贅とも呼ばれる 40代以降に目立ち始め、80代になると多くの方に症状が現れる 数ミリ~数センチほどの、黒色から褐色のブツブツができる 顔、頭部、手足、首など、日光に当たる場所に症状が出やすい |
ここに挙げたのは一例であり、肌の状態や症状によりさまざまな病気が考えられます。目の周りのブツブツが気になる方は、自然に治るのを待つのではなく、医師の診察を受けるのがおすすめです。
目の周りのブツブツの治し方は?
目の周りのブツブツはさまざまな原因がありますが、稗粒腫など種類によってはセルフケアでの改善は難しいです。
治療を希望の方は美容クリニックでの施術を検討しましょう。
CO2レーザー
CO2レーザーは、イボやほくろ、盛り上がりのあるシミを除去するのに適した治療方法です。
稗粒腫以外にも、汗管腫、老人性疣贅、眼瞼黄色腫などの除去に有効ですが、肌の状態によるため医師と相談するのがおすすめです。
レーザーは肌の奥や正常な細胞にダメージを与えず、傷跡が小さく痛みが少ない特徴があります。切開をしないため強い痛みはありませんが、不安な方は麻酔クリームや笑気麻酔が利用できますので気軽にご相談ください。短時間で治療ができ、治療の跡が目立ちにくく仕上がりがきれいなメリットもあるため、安心して治療を受けられるでしょう。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、毛穴の汚れや古い角質を、肌の表面に安全性の高い薬品を塗り、溶かす方法です。
古い肌を薬品で剥がして、新しい肌への生まれ変わりを促進する施術のため、稗粒腫の塊を剥がして除去できる可能性があります。
必要な施術回数は肌の状態により個人差がありますが、稗粒腫の改善には複数回の施術が必要となります。稗粒腫を除去する過程で、肌の生まれ変わりである肌のターンオーバーを促進し、肌質を改善する効果も期待できるのがメリットです。ブツブツの改善だけでなく、シミ、ニキビ、小じわの改善や毛穴を縮小する効果も得られます。
目の周りのブツブツを予防する方法
目の周りのブツブツを予防できれば、治療は必要なく症状に悩まずにすみます。
ここでは肌を健康に保つコツを紹介します。
肌を温める
毛穴に汚れが詰まると稗粒腫をはじめとしたブツブツができることがあります。肌を温めると毛穴が開き、毛穴に詰まっていた汚れを落としやすくなります。
ホットタオルの簡単な作り方は以下の通りです。
- タオルを濡らし硬めに絞る
- ビニール袋やポリ袋にタオルを入れて、電子レンジで1分ほど加熱する
- タオルを30秒~1分ほど顔に乗せる
ホットタオルが熱くなりすぎないように注意し、熱いときは十分に冷ましてから肌に乗せてください。高温のまま使用すると火傷のリスクが高まり、肌トラブルを起こす可能性があります。
また、ホットタオルはクレンジングの後に行い、毛穴が開いたタイミングで洗顔をするのがおすすめです。ホットタオルの後はすぐに洗顔をするように心がけましょう。
適切なスキンケア
目の周りのブツブツためには、肌に優しいスキンケアが大切となります。
以下の手順で朝晩しっかりと洗顔をしましょう。
- 洗顔前にぬるま湯で顔を洗い、顔の汚れを落とす
- 洗顔料を泡立て、泡で汚れを優しく落とす
- ぬるま湯で優しく洗顔料を落とす
- タオルに水分を吸収してもらうイメージで顔を拭く
熱湯で顔を洗うと、顔に必要な皮脂を落としてしまい、肌のバリア機能が低下する恐れがあります。洗顔では必ずぬるま湯を使い、肌にダメージを与えないように気をつけましょう。
他にも、シャワーを直接顔に当てる、顔をゴシゴシ擦る、一日に何度も洗顔をするのは肌への刺激が強いため控えます。洗顔後は必ず化粧水で保湿をし、乳液、クリーム、美容液などで水分が蒸発しないように蓋をするように心がけます。使用するスキンケア用品は油分の少ないものを選んでください。油分が多いと毛穴に汚れが詰まりやすくなり、肌トラブルが起きるリスクが上がります。
紫外線対策
紫外線は年中降り注ぐだけでなく、肌の奥まで届き、稗粒腫に限らずさまざまな問題を引き起こします。
以下の方法で紫外線から肌を守り、肌の健康を保つことが重要です。
- 日焼け止めの塗布
- 日傘や帽子の使用
- 長袖の着用
- 紫外線の強い時間帯の外出は避ける
紫外線は肌に潤いやハリをもたらすコラーゲンやエラスチンへダメージを与え、シワやたるみなどの光老化を招く原因になります。肌のバリア機能を低下させ、肌が外部刺激に弱くなると、外部刺激から肌を守るためにメラニン色素が過剰に生成され、色素沈着のリスクが上がります。
通常、生成されたメラニン色素は肌のターンオーバーにより排出されますが、紫外線を長期間に多量に浴びると、排出が間に合わず滞りやすくなるでしょう。
目の周りのブツブツに関する
よくある質問
ここでは目の周りのブツブツに関するよくある質問に回答します。
- 目の周りのブツブツはアレルギーの可能性はある?
-
目の周りにブツブツがあり、痛みやかゆみ、赤みを伴う場合はアレルギーの可能性があります。
アレルギーの原因となるものは複数あり、目の周りであれば、化粧品、ビューラー、花粉、点眼薬などが考えられます。原因物質を取り除き症状が緩和するために使用を控えましょう。ただし、目の周りのブツブツは必ずしもアレルギーとは限りません。自己判断をせずに医師の診察を受けるのがおすすめです。
なお、アレルギー以外には以下のような原因が考えられます。
- 結膜炎
- クインケ浮腫
- 麦粒腫
- アトピー性皮膚炎
- 水疱瘡
など
- 目の周りのブツブツが痛い原因は?
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目の周りのブツブツが痛い原因はさまざまで、以下が考えられます。
- 帯状疱疹
- 蕁麻疹
- 虫刺され
- 接触性皮膚炎
など
原因物質によるアレルギーが原因の蕁麻疹や接触性皮膚炎、虫刺されといった外的要因、ウイルスや細菌が原因のケースなどが考えられますが、専門知識がないままの特定は難しいです。気になる方は医師に相談し、目の周りのブツブツを診察してもらうと良いでしょう。
- 目の周りの稗粒腫を自分で除去しても良いの?
-
稗粒腫をセルフケアで治したい気持ちが強いあまり、自分で除去しようとする方がいますが、絶対にやめてください。
稗粒腫は小さなブツブツであり、自分の力で取り出せそうですが、肌の下に症状が出ているため適切な治療が必要です。自己流で稗粒腫を潰してしまうと、炎症を引き起こしたり傷跡が残ったりする可能性があるためおすすめできません。
稗粒腫は専門家に相談し、適切な処置のもと取り出してもらうのが最適です。肌を無理に傷つけてしまうと、専門家でも対応が難しい肌トラブルを引き起こす可能性があります。信頼できるクリニックへ相談するのが無難です。
目の周りのブツブツの除去は
プロにご相談ください
目の周りにできる腫れのある白いブツブツは稗粒腫かもしれません。稗粒腫は悪性化せず、健康に問題を引き起こす心配はありませんが、自然に消えることなく残り続けます。
見た目が気になり稗粒腫を自己流で除去しようとする方がいますが、肌に傷がつき炎症が起こる恐れがあるため控えましょう。
目の周りにできるブツブツは稗粒腫だけでなく、痛い、かゆい、赤いなどの症状が出るブツブツが生じる場合があります。原因はさまざまで、加齢やアレルギー、生まれつきの疾患などが考えられます。目の周りのブツブツの原因を特定し、セルフケアで治療するのは難しいです。肌トラブルにお悩みの方は渋クリまでお越しください。肌の状態に合わせた治療方法を提供します。